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増補・話芸きまり文句辞典

落語・講談によく出ることば(改装中)

はじめに

●落語・講談によく引用される諺や俗称・慣用句などを五十音順に 配列し、意味を辞書類から引用、用例を紹介しました(意味を省略した項目、用例のない項目もあります)。●使用参考文献は別途掲示しました(引用部の表記について:用例は原文のままですが、語…

参考文献リスト

このブログ作成に使用した参考文献は以下の通りです。 【話芸速記関係】「落語名作全集」(第1期全五巻、第2期全五巻)(吉川義雄・安藤鶴夫監修・普通社)「増補落語全集」(上・中・下)(今村信雄編・金園社)「古典落語」(第1期全五巻、第2期全五巻)(…

【若鮎やつらぬ柳にはねてゆき】(わかあゆやつらぬやなぎにはねてゆき) (講談・小野寺十内「古人の句に、――若鮎やつらぬ柳にはねてゆき というのがあるが、思いもよらぬことに十内は戸惑い」) 【若いときに苦労すると大人になって楽ができる】(わかいと…

【老子八十にして人の道を知る、我三十にはまだ齢あり】(ろうしはちじゅうにしてひとのみちをしる、われさんじゅうにはまだよわいあり)(講談・柳生二蓋笠「今更思えば慚愧に堪えず、老子八十にして人の道を知る、我三十にはまだ齢あり、ヨーシ、これより…

【冷汗三斗】(れいかんさんと) 冷や汗をたくさんかくほど、非常に恥かしいこと。また、あとで振り返って非常に恐ろしくなること。──【広辞苑四版】(講談・腹切魚「どーんと星をさされて両者とも冷汗三斗の思いとはこのことか」=中村勘助) 【礼儀を知ら…

【類(は友)をもって集まる】(るいはともをもってあつまる)気の合った者は自然により集まる。似た者は自然に集まる。同気相求める。類は友。類を以て友とす。──【故事俗信ことわざ大辞典】(落語・大山詣り「奴め坊主になった者だから、類は友をもつて集…

【理あって非に落ちる】(りあってひにおちる)時として正義の却て不利なるをいう。──【諺語大辞典】「理に勝って非に落ちる」とも。(講談・寛永三馬術「此所は常盤橋御見附御門外、御膝下にて劍戟の沙汰に及ばゞ、理あつて非に落ちる」) 【理外の理】(り…

【雷の如くに承る】(らいのごとくにうけたまわる)(講談・赤穂四十七士伝「先生の御高名は雷の轟くが如く承知いたし罷り在る」) 【楽あれば苦あり】(らくあればくあり)楽しいことがあれば、その後に苦しいことがある。苦楽は相伴うことをいう。──【故事…

【よい跡は悪い】(よいあとはわるい)「ヨイ後ハワルイ、ワルイ後ハヨイ」善事悪事交々相次ぐをいう。──【諺語大辞典】(講談・国定忠治「コー確りしねえよ、宜い跡は惡るいといふことがあらア」) 【酔い覚めの水千両】(よいざめのみずせんりょう)「酔い…

【勇士の功は馬にあり】(ゆうしのこうはうまにあり)「馬ハ武士ノ宝」──諺語大辞典 講談「夕立勘五郎」では「武士の功は~」。(講談・夕立勘五郎「コレ能く聞け、武士の功は馬にありと申す、其の馬を打ち殺すとは不埒の奴ぢや」) 【勇士は首を失うことを…

【夜陰の城攻は敗軍の基】(やいんのしろぜめははいぐんのもとい)(講談・太閤記「欺かれたるは無念なれど、夜陰の城攻は敗軍の基でござる。今暫く御辛抱あれ」) 【野猿坊の尻笑い】(やえんぼうのけつわらい)「猿の尻笑い」自ら知らずして他を笑う喩。──…

【盲亀の浮木優曇華の花待ち得たる今日只今】(もうきのふぼくうどんげのはなまちえたるこんにちただいま) 「盲亀ノ浮木」値遇し難き喩。「優曇華ノ花」極めて遇い難い事の喩。──【諺語大辞典】 「もっきの~」とも読む。「毛吹草」にもある。(落語・花見…

【目明き千人盲目千人】(めあきせんにんめくらせんにん)世間には具眼の人もあれば、無識の者もありとの意。──【諺語大辞典】(講談・朝顔日記「イヤ世の中は廣大無邊、眼明千人盲目千人と申すが妙なもので」)講談:慶安太平記 【名家に二代なし】(めいか…

【六日知らず】(むいかしらず)(落語・しわい屋「だすことならば、袖から手をだすのもいやだ、口から舌をだすのもいやだという、これを俗に六日知らずと申します」)落語:しまつの極意、一文惜しみ、駱駝の友達 講談:赤穂義士本伝、鰯屋騒動 【六日の菖…

【木乃伊取りが木乃伊になる】(みいらとりがみいらになる)(「ミイラ取り」は、薬用にするためにミイラを取りに行く 者)ミイラを取りに行った人が、目的を果たせずに、自分がミイラになってしまう。人を連れもどすために出かけた者が自分も先方にとどまっ…

【前尻を売る】(まえしりをうる)「前尻」(同義語を重ねていう。一説に前にある尻の意というはいかが)女陰の間接表現。──【江戸語の辞典】 つまり春をひさぐ、の意。(講談・祐天吉松「娘に前尻を賣らせやがつて」) 【間男は七両二分】(まおとこはしち…

【箒で掃いて箕ではかるほどある】(ほうきではいてみではかるほどある)「箒で掃くほど」箒ではくほど多い。──【故事俗信ことわざ大辞典】(講談・伊達政宗の堪忍袋「小田原城ぐらいが欲しければ奥州仙台へおいでなされ、箒ではいて箕で計るほどあるからい…

【臍が茶を沸かす】(へそがちゃをわかす)甚しく笑うこと。茶ヲ挽クともいう──【諺語大辞典】(講談・赤穂四十七士伝「那いふ田舎大名にもお役が勤まると思へばお臍が茶を沸すと申すものだ椋鳥大名阿呆大名粗忽者の骨頂と云ふのは内匠頭で御座らう」) 【下…

【風前の燈火】(ふうぜんのともしび)命の危うきに喩う。──【諺語大辞典】(講談・水戸黄門「此の美濃守が大老になつたならば、徳川の天下は五代六代の間に暗夜にならうといふ、其の危ふいこと風前の灯火であります」、落語・お七「風前の燈火のごとくまこ…

【日当りの畑で出来た人間】(ひあたりのはたけでできたにんげん)(落語・三で賽「其中に恰好(ちやうど)吾々と同じやうな、日当りの畑で出来た人間が有りまして」) 【ひいきの引き倒し】(ひいきのひきたおし)人をかばい過ぎて、却て其人の害となること…

【杯一】(ぱいいち)「(酒を)一杯」の倒語。(落語・庖丁「どうだい、ぱい一てえことにねげえてえじゃねえか」) 【梅桜桃李一時に咲き乱れたような】(ばいおうとうりいちじにさきみだれたような)(講談・伊達誠忠録「何れ劣らぬ花菖蒲、美しいの何のと…

【能ある鷹は爪を隠す】(のうあるたかはつめをかくす)すぐれた実力の持ち主は、みだりにそれをひけらかすようなことはしないというたとえ。──【故事俗信ことわざ大辞典】(落語・居酒屋「面白いことをおっしゃいますな。『能ある鷹は爪を隠す』でしょう」…

【侫弁邪智】(ねいべんじゃち)「佞弁」心がねじけていて口先のたくみなこと。「邪智」よこしまな知恵。わるぢえ。──【広辞苑四版】 お家騒動に出てくる悪い家老などをこう表現するのが常。(講談・由井正雪「山師であれば尚更、佞辯邪智を以てお前を惑はし…

【糠に釘】(ぬかにくぎ)糠に釘を打つように、少しも手ごたえがない、ききめがないことのたとえ。──【故事俗信ことわざ大辞典】(講談・肉附の面「女房は女のことですからさうは行かない。三日に上げず意見をするがぬかに釘」)《い》落語:藁人形、妾馬 【…

【新潟は後家と南瓜と弥彦山、小千谷縮に牛蒡三条】(にいがたはごけとかぼちゃとやひこやま、おぢやちぢみにごぼうさんじょう)(講談・水戸黄門「新潟は後家と南瓜と彌彦山、小千谷縮に牛蒡三條、これが越後自慢の物だ。甲州とは比べものにはならねえ」) …

【ないが意見の総仕舞い】(ないがいけんのそうじまい)放蕩者に意見するも聞くものにあらず、只財尽くれば意見を待たずして、自然に止むをいう。──【諺語大辞典】(落語・火事息子「『ないが意見の総仕舞』、これで堅くなるかと思ってたら道楽をおぼえて、…

【戸板の上へ飴菓子を並べて売っても】(といたのうえへあめがしをならべてうっても) (講談・祐天吉松「假令戸板の上へ飴菓子を並べて商うても堅氣は堅氣、立派な商人でございませう」)講談:水戸黄門、浜野矩随 【どういう風の吹き回し】(どういうかぜ…

【手当て】(てあて)召捕ること。捕縛。逮捕。──【江戸語の辞典】(講談・清水次郎長「御用御用と追ってくるのは、おれ達をお手当にしようというのだろう」) 【手活の花】(ていけのはな)美女を我物として、自由に愛玩するに喩う。──【諺語大辞典】(実録…

【口返答(つう)を返す】(つうをかえす)「唾(つ)を返す」とも表記。目上の者に逆って言い返す。──【故事俗信ことわざ大辞典】(落語・心眼「第一お前さんに口返答を返したことがないてえじゃァないか」) 【杖とも柱とも】(つえともはしらとも)非常に…

【ちぎっては投げちぎっては投げ】(ちぎってはなげちぎってはなげ) 「つかんでは投げ、とっては投げ、ちぎっては投げ」(講談・伊賀の水月)などともいう。(落語・うそつき弥次郎「小脇に抱えた岩をちぎっては投げ、ちぎっては投げ」) 【治極まって乱と…

【大悪は善に近し】(だいあくはぜんにちかし) 「悪に強きは善にも強い」と同義か。(講談・安中草三郎「アゝ大惡は善に近しとやら、其方も改心をして拙者の身代りになつて出やう、親父の恩返しをしようといふその志は有難い」) 【大廈の一木】(たいかの…

【喪家の犬】(そうかのいぬ)「累々トシテ喪家ノ狗ノ如シ」累々は志を得ざる貌、死人ありし家は犬に飲 食を与えざるより、悄然として力なきに喩う。──【諺語大辞典】、喪中の家の飼い犬。不幸があった家の人は、その悲しみのあまり、犬の世話をすることも忘…

【青史に名高い】(せいしになだかい)「青史」歴史。記録。──【広辞苑四版】 紙のない時代、青竹をあぶって書いたことに由来。(講談・赤穂義士本伝「青史に名高い殿中松の廊下の刃傷に至りますまでに」) 【精神一(たび)到(れば)、何事か成らざらん】…

div style="text-align: left;"> 【水魚の交わり】(すいぎょのまじわり)水と魚のような交際。非常に親密な友情、交際などをたとえていう語。──【故事俗信ことわざ大辞典】(講談・木村岡右衛門「叔父の間瀬と木村岡右衛門とは、ふだんより水魚の交わり」)…

【仕合わせよし】(しあわせよし)馬の腹当てに「仕合」「吉」などと染め抜いた語。──【広辞苑四版】(講談・大岡政談お花友次郎「仕合わせよしと大膽にも喜内の寝て居る枕元へ徃つて兩手を突き」) 【思案煙草】(しあんたばこ)(落語・夏の医者「思案煙草…

【さぁ斬ってくれ、たてから斬るか、横から斬るか、斬って赤い血が出なけりゃお代はいらねえ西瓜野郎】(さあきってくれ、たてからきるか、よこからきるか、きってあかいちがでなけりゃおだいはいらねえすいかやろう) 諺ではない。(講談・安政三組盃「どこ…

【孤鞍雨を衝いて茅茨をたたく 少女はために貽る花一枝】(こあんあめをついてぼうしをたたく しょうじょはためにおくるはないっし)(落語・道灌「『何か字が書いてありまンねェ』『孤鞍雨を衝いて茅茨をたたく、少女はために貽る花一枝、少女はいわず花語…

【鯨飲馬食】(げいいんばしょく)鯨が水を呑むようにたくさん酒を飲み、馬が食べるようにたくさん食物を食うこと。「牛飲馬食」。多量に飲食することのたとえ。──【故事俗信ことわざ大辞典】(落語・試し酒「もろこしの言葉に鯨飲馬食ということばがあるが…

【五一三六】(ぐいちさぶろく)ばくちのさいの目の五一と三六のことで、どれもねうちのない数。転じて、優劣のないこと。また、物に順序がなく雑然としていることにいう。──【故事俗信ことわざ大辞典】、「五一」二個の賽に五の目と一の目が出ること。双六…

【利いた風】(きいたふう)気の利きたる風の意──【諺語大辞典】通暁してもいないくせに通暁しているふりをすること。知ったかぶったり、利口ぶったりする者を嘲っていう語。半可通。──【江戸語の辞典】(講談・小金井小次郎「何を利いた風なことを吐かしや…

【咳一咳】(がいいちがい)(講談・慶安太平記「咳一咳した鐵誠道人」)講談:由井正雪 【飼犬に手を噛まれる】(かいいぬにてをかまれる)日頃特別大事にしてやっていて、恩を感じているはずの部下などから、思いがけず害を加えられる。──【故事俗信ことわ…

【お医者さまでも草津の湯でも】(おいしゃさまでもくさつのゆでも)「御医者サンデモ有馬ノ湯デモ惚レタ病ハナオリャセヌ」俗謡なり。──【諺語大辞典】(落語・薬違い「兄哥何をかくそう俺の病気は、お医者様でも草津の湯でもというんだ」)落語:阪東お彦…

【永とう】(えいとう)「エイトウエイトウ」往来の衆多なるをいう。──【諺語大辞典】群集した人々の声。また、見物人の多いさま。多く興行物で、永当の字を当て)口上の際に、長く、幾久しくの意にも用いる。──【江戸語の辞典】(名医と名優「扨御見物の皆…

【有為転変】(ういてんぺん)この世は因縁によって仮にできているから、移り変わってしばらくも一定の状態にないこと。世事の移り変りやすいこと。──【広辞苑四版】(講談・明智三羽烏「アア世の中は有爲轉變、種々なものだ、ウン」) 【飢えたる鴇は食を選…

【帷握の内に謀をめぐらし、勝を千里の外に決する】(いあくのうちにはかりごとをめぐらし、かちをせんりのほかにけっする)「謀ヲ帷握ノウチニ運ラシ勝ヲ千里ノ外ニ決スル」[史記]。帷幄は幕なり。──【諺語大辞典】「謀を帷幄の中に運らし勝つことを千里の…

【合縁奇縁】(あいえんきえん)縁は不思議のものにて、合えば能く和熟するものなりとの意。愛縁機縁(愛の縁あれば愛し、機の縁あれば発すとの意)より転ぜしなるべし。──【諺語大辞典】(講談・梁川庄八「主從只二人、合縁奇縁といふか、此三蔵がひどく庄…