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増補・話芸きまり文句辞典

落語・講談によく出ることば(改装中)

【能ある鷹は爪を隠す】のうあるたかはつめをかくす)すぐれた実力の持ち主は、みだりにそれをひけらかすようなことはしないというたとえ。──【故事俗信ことわざ大辞典】(落語・居酒屋「面白いことをおっしゃいますな。『能ある鷹は爪を隠す』でしょう」)《い》落語:居酒屋 講談:相馬大作、岩見重太郎

【能ある豚はへそを隠す】のうあるぶたはへそをかくす)(落語・船徳「なんでも口で自慢するようなやつにもののできるやつはねえ。能ある豚はへそを隠すてェからねえ」)

【嚢中自ずから金有り】のうちゅうおのずからかねあり)(落語・搗屋無間「何うでげすな、嚢中自ら金有りでげすかな」)

【嚢中の錐】のうちゅうのきり)「錐ハ嚢ヲ通ス」人に異なりたる特色ある者は、如何なる処におくも其鋒鋩を露わして、世に知らるゝものなり。──【諺語大辞典】 「史記」にみられる表現。「毛吹草」に「きりはふくろをとをす」とある。(講談・腹切魚=中村勘助「『ところが、嚢中の錐という言葉があろう』『なるほど、袋の中の錐か、必ず破って外へ出るものだな』『左様、藤堂侯の御目に止まりましてな』」)

【農は国の基】のうはくにのもと)「農は国の本」農業は国の政治経済の基本である。──【故事俗信ことわざ大辞典】(講談・梁川庄八「農は國の基と言つて、農夫(ひやくしやう)位難有いものはないのだ」) 

【~の国から~を広めにきたような人】~のくにから~をひろめにきたようなひと)(落語・真景累ヶ淵「欲張っているのなんのって、あなた、欲の国から欲を広めに来たような奴」)落語:三枚起請

残りの雪をあざむくばかり】(のこりのゆきをあざむくばかり) よく「残んの〜」と音便化される。(講談・安政三組盃「色の白いことは残りの雪をあざむくばかり」)

【残り物には福がある】のこりものにはふくがある)「アマリ物ニ福アリ」「余茶ニ福アリ」人の残したる所に、遺利あるなどに喩う。──【諺語大辞典】(講談・汐留の蜆売り「残りもんにゃア福があるってんだ小父さん、買ってッてくんねえな小父さん……」)

【希望は本なり遊びは末なり】のぞみはもとなりあそびはすえなり)(落語・船徳「誰やらの文句に『希望は本なり遊びは末なり』とかありまして、一ツ希望を果して置いて、それから浩然の気を養ふとかいツて、お遊びになれば宜いので」)

【退引きならない】のっぴきならない)避けることもしりぞくこともできない。のがれることができない。動きがとれない。進退きわまる。ぬきさしならない。──【故事俗信ことわざ大辞典】(講談・小金井小次郎「退引きならない掛合に」)

【のど三寸舌三寸】のどさんずんしたさんずん)「喉三寸」美味を味わうのも、口から喉にかけてわずかの間で、飲み下してしまえば皆同じであるということ。──【故事俗信ことわざ大辞典】(講談・汐留の蜆売り「うん、こゝで食べても? 咽喉三寸だ? 家へ貰って帰っていって? おふくろや姉えに食わしてえ?」)落語:三十石

【(咽)喉元過ぎれば熱さを忘れる】のどもとすぎればあつさをわすれる)熱いものも飲みこんでしまえば、熱さを感じ なくなって、口に含んだときの苦痛を忘れてしまう。苦しいことも過ぎてしまえば簡単に忘れてしまうことのたとえ。また、苦しいときに人を頼んで助けられて も、楽になってしまえばその受けた恩を忘れてありがたく思わないことのたとえにもいう。──【故事俗信ことわざ大辞典】(落語・出刃包丁「何うも人間と云 ふ者は咽喉元過ぎてから暑を忘るゝと言つて、十人が十人ながら、元の事を忘れる様に思はれますので」=庖丁)《い》落語:唐茄子屋、閉込み 講談:寛永三馬術相馬大作、越後伝吉、宮本武蔵、藪原検校

【野中の一軒家じゃない】のなかのいっけんやじゃない)(落語・庖丁「何だい、大きな声をおしでないよ、野中の一軒家じゃないんだから……」)落語:星野屋、三方一両損 講談:鰯屋騒動

【野にも山にも産み附けて置け】のにもやまにもうみつけておけ)「野にも山にも子をば産め」どんな所にでもできるだけ子を産んでおけば、あとできっと役に立ってくれる。持つべきものは子供。──【故事俗信ことわざ大辞典】(落語・安産「諺にも野にも山にも産み附けて置けとか申して、幾ら御金が有りましても、子供衆のないのは人間第一の不幸」)

【上り大名下り乞食】のぼりだいみょうくだりこじき)旅行の初めに奢り、後に窮するをいう。──【諺語大辞典】(落語・三人旅「例の江戸ッ子先生は上り大名下り乞食と申しまして」)落語:京見物 講談:幡随院長兵衛

【登るべき便りなければ木のもとにしゐを拾ふて世を過すかな】のぼるべきたよりなければきのもとにしいをひろいてよをすごすかな) 「〜世を渡るかな」だったような気もするが?(講談・水戸西山公「登るべき便りなければ、木のもとにしゐを拾ふて世を過すかな 頼政の述懐であります」)

【蚤とりまなこ】のみとりまなこ)蚤をさがし捕るときのような目つき。あちこち気を配って見る目つき。きょろきょろ目。──【江戸語の辞典】(講談・安政三組盃「一同と共に反物のあいだ間を丹念にさがしてみました。いわゆる蚤とりまなこというやつで」)講談:伊賀の水月

【飲む打つ買うの三道楽】のむうつかうのさんどうらく)大酒を飲む、ばくちを打つ、そして女を買う。男の道楽の代表 としていう。──【故事俗信ことわざ大辞典】編者注:三道楽煩悩(さんどらぼんのう)、三陀羅煩悩(さんだらぼんのう)、「三道楽三方」ともいう。(落語・看板の一「ま、昔から男のお道楽というと、三陀羅煩悩てなことを言うて、飲む、打つ、買うというこの三つですが」)落語:文七元結、親子茶屋、阿武松、狸の賽、京見物 講談:寛政力士伝、笹野名槍伝、幡随院長兵衛、祐天吉松

【乗りかかった舟】のりかかったふね)事を創めて、中止し難き情勢なるをいう。──【諺語大辞典】(落語・景清「よっしゃ、こうしょう、わしも乗りかかった舟や」)

【のんこのしゃあ】のんこのしゃあ)のんきでしゃあしゃあしていること。あつかましく、恥ずかしがらないこと。平気で、ずうずうしいこと。また、その人。──【故事俗信ことわざ大辞典】(落語・金明竹「何を言っても、のんこのしゃァなんでしょう……」)落語:お七

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